トリッパーがラノベ特集らしい。いつまで新城カズマに話聞きに言ってんだ、とは思ったね。まあ文芸誌だからメタ消費の指導もしとかないと駄目なのかもしれない。オッサンラノベ、サバンナ系の手がかりとして川原礫のインタビュウはありがたい。果たして何を語っているのか。「所詮はラノベにならないために」か。やっぱり川原礫の中ではあの世界観が一つのあるべき正しき掟のあり方として成立してるんだ。一般文芸ですっていう宣言みたいなもんだよ。
でも本当にやってほしいのは川原×佐島のハードボイルド対談だったりする。自己顕示のために他者をなぶり殺すような下劣な全能感丸出しなのに、本命ヒロインには特権的な立場を与えるという「自分をヨイショするナオン限定で持ち出される都合のいい他者への想像力」が逆説的に恋愛のエクリチュールとして読者に「ハーレムものとは違うから好感が持てるね」という受け止められ方をしている現状についてとか、そんな話を聞いてみたい。
「所詮はラノベにならないために」の恋愛観
オッサンラノベにおいてはそういった保守的な恋愛観(ファンタジーとしての恋愛)を志向することでそれが入り口を広げる可能性もないではないだろうけど、やるならもっとちゃんとやれってことしかない。
でも、たとえばオタクは恋愛を信じてない部分があるからこそシニカルにハーレムを作ってメタ的に消費したりするなんて誰が信じてくれるのだろう。やっぱりナチュラルにナオンの頭を撫でる恋愛観しか信用されないんだよ。
SAOを見て、現実に壁を殴ったりする人はいないしもしいるならまず病院に行くべきだ。
規範は強固である。