オイラへ、「野阿梓って今読むべきか?」
- 作者: 野阿梓
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1991/11
- メディア: 単行本
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野阿梓の話じゃなかったのか、俺。リアルタイムの語りは若い衆、高ⅠQな衆に任した。ドキュソはドキュソらしく隅のほうでシコシコ考える。改めて読んでみると異常なキャラ立ち具合にビビったわ。妄想キャスティングしちゃうぞ。ごめん、うそ。初めて読んだときはあまりの快楽主義っぷりに狂喜しながら読んだんだが、これってもっと逝けた話だよな。つまり超傑作になれたのに傑作な小説。俺程度でもそう思えるという時点で大傑作なんだろうけど。天皇周辺以外の部分でさ。世界観よりは思弁性の方が継承しやすいはずで、でもこれ以上は何をどう描けば良いのか分からない。美男美女超能力そしてエロスという過剰さが気持ち良いけどこういう方向性は袋小路っぽいやん?近代をSFの手つきで異化、昇華させる、みたいなの。これ以降の15年間見てみても。よりオタっぽいセンスで接近したのが池上永一とかになんのかな。シャングリラもそういや天皇か。とりあえず絢爛豪華なセクロス描写だけでも楽しんでみよう。
飛浩隆はグランヴァカンスで「デビュー」したことにしている世代の話とかしたかったはずなのに。(世代というより俺だけ)マルドゥックスクランブルとグランヴァカンスの間にあるもの。