元長柾木のげんだいふぁんたじー
というか近過去ファンタジー。設定では。まあ元長版現代異能と考えていいだろう。美少女の顔面に刺青、その刺青は会話するし少女は日本刀も振り回すしアンリアルな人外一族やら秘密結社やらで浮かんでくるのは先行のラノベでは某灼眼や某戯言なんだがまあよくもここまでテンプレなSFヤクザ異能を書いてくれたもんだわ。何がってネタバレ気味になるのだが、ピンチの時に翼が生えてくるという自意識過剰なワナビには死んでも書けない展開が(笑)。世界観レベルで伏線はちゃんとあるんだがちょっとびっくりした。主人公の能力もこれなんて邪気眼?という感じなんだが読んでる時は全く気にならない。色んな部分がフォローされてて現代学園異能のリミックスとして傑作かと。ツンデレなボーイミーツガール、として書かれてるが萌えはほとんどない。むしろこれからツンデレ娘に至るだろう、それまでの過程を愛でるのが正しいのかもしれん。過剰な内面こそツンの理由とするならヒロインの自己省察はツンデレ娘の萌芽としてあまりに美しい。殺した責任も選択させた責任も取るのが男の子の夢。ロマン。世界観の設定が狙ってるというか、それでも元長なら、元長ならきっとなんとかしてくれる。という妄想をしてしまうのですんげーアクロバティックな展開希望。はっちゃけて欲しい。
- 作者: 元長柾木,緒方剛志
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2006/09/20
- メディア: 文庫
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