Forest終わりました。

三十回くらいやり直しさせられたような気がします。ブチ切れそうです。まともな感想が浮かびません。
えーと、一言で言うならつるつるした球体のようなお話ですな。アヴァンギャルドエロゲの最高峰と呼ばれるだけあってそこはたっぷり堪能しましたが、他のガジェットが性急すぎてひとつの作品としては諸刃の剣な感じです。センスと衝動で出来た問題作という見方をしてもいいのだが、ラストがああいう形ならもうちょい掘り下げて欲しかった。クライマックスで一気に球体化していくっていうか、プレイ中は「これルート別になってたほうが映えるんじゃねーか」と思ってたがそうするとあの異様なドライヴ感はないのだろうし、ノベルゲーでクネクネしてる人達はこういう部分で色々考えてんのかなと。
ダイアローグで引っ張られる物語論を魅力的にしてんのは、おそらくそこで語られている内容ではなくてその会話と言葉選びです。カケルと雨森と伽子の三角関係で観念的に物語を覆いつくしていてもいいはずなのにそいつらの話を食い破るような勢いで襲い掛かるポエティック台詞の嵐とその他キャラのエピソード。やっぱこれが必要だったのかしらん。
自分が幻想文学スキーではなくSFオタな感性を持ってるんだなあと思い知らされたですよ。ガジェットの扱いがさ、これならあれするだろうっていうかさ、なんか興味ある部分がスルーされたっていうかさ、尖る方向にも色々あるんだな、当たり前だが。読むだけでも楽しめたけどさ。