ラノベオブジイヤー

ぼくと魔女式アポカリプス (電撃文庫)

ぼくと魔女式アポカリプス (電撃文庫)

ゆゆことかホロあたりがラノベ読みのなかではオブジイヤーになるでしょうからそれはつまんないのでこれをオブジイヤーにします。てか年末ってことで読み返してみたのですよ。んでやっぱ俺はこれを肯定するしかないと確信しました。自分でも信じられません。中二病を少年性と呼び変えるのがマイブームなので読んでてやばかったッス。さんざん言われているようにラノベのコードを表面だけなぞりながらエログロ風味で主人公がスカしてるという作品なわけですが、これはアリだろ?剥き出しの少年性をパピヨらずにライトノベルとして表現していて普通に高度な達成じゃん。これが出来てるのって他に思いつかないよ。
先行する戯言では西尾が小説家として優れているがゆえに少年性のイノセンスビルドゥングスロマンにいとも容易く去勢されてしまいましたがこの作者には頑張ってほしいです。2巻では「正義の味方」=奈須まん!ということなのでひょっとしたら作者は意図的にフリークアウトを試みてる気配もあり、恐るべしという。
オタクカルチャー全般ってひねくれた少年性を許容しない傾向があるのがダメ。フォーマットに寄っているせいでろくなもんじゃないのが多いけどさ、ネタ燃えで少年性を隠蔽するのってちょいキモなんだよな。スクライドイズムな00年代の若本の受け入れられ具合とかさ。せいぜいジャンプ的な黒白対比やん?どーでもいいが。
はてなでこれを含む日記をサラッと見て回ってみたのだが主人公の少年性ってあんま言われてないのね。作品紹介っぽく普通を回避したがるってとこが説明されてるだけ。さらに中二病Wikipediaやらはてなで症例が羅列されてるのを見てこれはひどいなと。無垢に超越性を望むとリアルではこんな無様になるのかと絶望した。症例=道はあれども全部行き止まり。コードギアスはそこの壁を楽しめるように作ってんだな。「王の力はお前を孤独にする」ってルルーシュイノセンスが超越性を保障される代わりに誰とも関係性を持てなくなるってことでFA?去勢済みのスザクが俗的に出世しまくっていくってのも皮肉が効いてるな。うるせえ、翠玉のリ・マージョンくらわすぞ。
言うまでもなくアニメオブジイヤーシムーンですよ。
シムーンの巫女様の中二病スメルはなぜあんなにもかぐわしく美しいのか。おそらくは異世界ファンタジーであること以前の西洋的な表現、ほとんど宗教的といってもいい世界観にあるはずでキャストインタビューでも声優がちょっと戸惑っている感じがチラホラとあったのも偶然ではあるまい。日本のアニメの領域じゃ明らかに異質だったしさ。どこからああいうの持ってきたのか全然分からない。脚本オブジイヤー岡田麿里
尾崎豊シムーンを読み解くのは夏葉さんのパクリだがあれはかなり有効なのでパクる。尾崎はTVでネタになってるような曲しか知らないので今年よく聞いた面子でオブジイヤーごっこに耽ります。
Withering to death.魔女カリのサウンドトラック。ジャンクにならざるを得ないヘヴィロックで自虐他虐の歌詞が剥き出しの少年性として絶叫される。
You Are Thereルルーシュ×CC「王の力は以下ry」孤独な少年王のテーマ
Black Holes & Revelationsカレン 「大人じゃない乙女です」少女性を保つために戦う女の子テロリストのためのロックオペラ
考えんのめどくなってきた。スザクはロック誌な正論かざして出世するようなバンド。シャーリーはモテ系音楽でアッシュフォード生徒会はアゲアゲパーティー。適当すぎるなこれ。スザクがアゲアゲのなかでも打ち解けていってルルはカワイソスだよなw
というのがジャパニーズな宗教感覚。シムーンの西洋的宗教観は中二病を駆逐する。セカイ系に対してセンスだけで反抗したと思われるシムーン尾崎豊を日本人の気質から遠く離れて西洋的に処理することで「美しければそれでいい」というテーゼに到達したのだ。このテーゼはMONO、あるいはworld’s end girlfriendの作品を聴けば分かるが中二病云々言ってる感性ではまあ、まともには聴いてられないように作られている。それこそ「空へ舞い上がれ祈りの歌」だから。行き止まりの壁を飛び越えて永遠に至るという神的な契約がある程度信仰される世界の中で最強のイノセンスとして尾崎は神となる。ぶっちゃけありえない。
NEVER WEAR OUT yOUR SUMMER XXX!!!単純に強い。
ルーシー・デズモンド

ルーシー・デズモンド

ノベルオブジイヤーはこれ。このミスとか本ミスではスルーされてたけどやはり圧倒的に強い。4の鳴らす音と同じく。否定でもなく肯定でもなく象徴に託すわけでもなく。強靭な意志で屹立しようとする瞬間の異様なリアリティ。ヘタレな俺は同じ場所には立てないっぽいのが悲しくもあり安心するところでもあり。