輪るピングドラム

絶対運命黙示録から生存戦略である。

つまるところ歌の力は偉大であり、千の言葉よりも一つの歌であり、すなわちおもしろかった。

情報を一切仕入れなかったのであるが、どうやらジャンルとしては近親ソーカンモノであったようだ。幾原監督なのでそれくらいは当然かもしれないけれど、昨今のオタクの美意識はそういった問いかけからはずいぶん遠いところに来てしまったのでこれが果たして現在のアニメシーンからどういう反応を得られるのか。じんたんとあなるが付き合ったり付き合わなかったり、それと同じ位相で近親ソーカンを語らなければならないのであろうか。

フィルムの印象は兄妹3人が住んでる家のデザインの外観、内装もやたらと生活感があるがどこかハリボテで若干メルヒェンちっくな生活様式が強調されていて、実写っぽいスイーツ(笑)なエクリチュールが迸っている。赤毛のほうの兄の声がちょっとフィルムの印象とそぐわない気がするけれど、期待できる1話だった。

どこか空々しい会話が見ていて気になり、榎戸洋司はいないんだなと思ったが、歌の力は偉大であり、千の言葉よりも一つの歌であり、すなわちおもしろかった。