メタ、ベタ、メタ

古川日出男が文藝に書いた『ハル、ハル、ハル』です。良かったですよ。相変わらずポップだけどな。珍しくベタな話でした。やっぱ本人の中で意識が変化してんのかなあ。文体と観念の速度を重視して突き詰めていってて初期作品とは別人。ベルカ、吼えないのかとか手法的には13と被ってるとこもあるんだけど印象が全然違うモン。
んで読書家さんの間では去年あたりでプチブレイクした感のある古川日出男ですが、文学賞をメッタ斬りになさる書評家がやたらプッシュしてるのがイヤ。大森はまあスマートというか飄々としてるんで許容範囲だが豊崎がウザイ。作家もファンも褒められてありがたくない書評家ダントツ1位だよ。あの芸風はもうやめられないんだろうけど余計。仮想敵への対応も下品だし。