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天翔けるバカ―flying fools (コバルト文庫)

天翔けるバカ We Are The Champions (天翔けるバカシリーズ) (コバルト文庫)

評判がいいので読んでみた。たしかにすげえ。佐藤亜紀がライトノベルを意識して書いたらこういうのが出来上がるんじゃないかというような。こういうコメディ的なのは書けないだろうけどな、サトアキは。史実への手つきっていうのはともすれば語りの中に作者自身が駄々漏れになるのでどんだけ違和感がないようにというかスマートに語れるかという話。すごく小説らしい小説。傑作なのは疑いようもないが、ラノベっぽくない小説をラノベとして出して、しかもそれが傑作であるとき、小説それ自体はどのような扱いを受けるべきなのだろうか。ラノベと一般文芸の断絶ってのは確実にあるよなあという話。どうでもいいっちゃどうでもいいんだけど、全てを同じ強度で読むのって地味に至難の業だからな。
流血女神伝も読むべきかなあ、最初の５冊くらいまでしか読んでない。