マーヴェラスでした。
- 作者: 松尾清貴
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/08/29
- メディア: 単行本
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帯で大森望が十年に一度の恐るべき衒学ミステリ巨編とか現代版『虚無への供物』がどうとかほざいてたんで読んでみました。んでまあ、奇書。ラノベで奇書探すよりこれ読もうってくらいは奇書。小栗虫太郎並みのすんげえテンションで薀蓄を暴走させながら本格ミステリをやるっていうベタな奇書。ひたすら物語論として読めるので個人的に読み応えありまくりでした。しかも結論が終わってる。人によっては絶望の確認なんかさせるなとブチ切れること必至。オイラの2006年のベストはこれで決まり。趣味的な感覚で単純に憧れる。こういう小説書いてみたい。
たぶん読んだ人はほとんどが大塚英志っていう名前が頭に浮かぶと思います。雰囲気は『多重人格探偵サイコ』とかあのへんのノリ。ひたすら人工的。物語の病理のための物語なので普通のミステリとして読むと駄作扱いされかねません。
おそらく自分の物語をいかに完成させるかっていうのが主題のはずなんだけど、そんなもんに回答がでるはずもないのでそういうのに関心が無い人は読まんでよし。だから限界小説書評周辺の人達は読んでなかったら読んでみてください。作者の野心も含め問題作。いつかとんでもない傑作を書きそうなスメルがします。
ちょっとはしゃぎすぎたので軽く集めてみた。大好きなのは俺だけみたい。まあ、予想通りだが。
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