久々に音楽などを

SOUP

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唐突にこんな微妙な知名度のビジュアル系バンドのアルバムとりあげてどうしたんだ?
こたえ、奈須きのこがらっきょの執筆時にこれを聞いて、「もし一年前にこれを聞いていたら空の境界は書いてなかったというくらいらっきょと言いたいことが似通ってる。」「これのおかげで本来の自分以上のパワーが出せた。」と大体こんなかんじの発言をしておったのだ。COCOという消えたオタカルチャー雑誌で。ほんとは月姫をプレイしたいのだが月姫単品でもヤフオクでの相場が一万数千円というべらぼうな型月パワーが炸裂してるので奈須まんのインタビューから安価な消費活動に勤しむ我。購入価格は300円也。
奈須まんがBUCK-TICKオタであることは広く知られていると思うが、具体的にアルバムまで挙げて発言してるのが珍しかったので「これは隠れた名盤かしらん」という期待に胸躍らせて聴いてみたのだが、これがまた凡作。8年前のビジュアル系の平均的な水準で、可もなく不可もなく、らっきょのあのわけのわからん妄執というか気迫とは接続できなかったよ。言語感覚もさほど見るべきものはなし。
話は変わるが、ロックバンドのテーゼのひとつに、「DO IT YOURSELF」という神話がある。インディーズとメジャーの垣根がほとんどない今じゃ風化した神話なんだが、TYPE-MOONは我のためにこのテーゼを思い出してくれ。金のないキッズはブルジョワジーな月厨の財力にひれ伏すしかないこの状況。同人から成り上がったTYPE-MOONだからこそ遺した作品の需要と受容のされ方には気を配っていただきたい。