西洋骨董洋菓子店

アニメのほう。1話だけ。よしながふみ的なるものがゼロ年代に存在すると思っていたのだが、なんじゃこれは。藤原声は一流商社退職のトラウマ持ち、満たされない何かを抱えている。三木声は超一流のパティシエ、ノーマルも狂わす魔性のゲイ。それが高校の同級生で当時三木は藤原にフラれてショックすぎて言われるまで忘れてたという、そんなもんがゆるいニチジョーのための言い訳になってんのか。んで宮野が元ボクサーねえ。設定というか肩書きがスイーツすぎてまず入り込めない。スイーツ設定を背負った美形男子たちがケーキ屋やってたらサイコーという作者の叫びは聞こえてくるけど。トラウマだろうがゲイだろうが夢破れたボクサーだろうがささやかな日常が送れるんだよという特権階級賛美の話なのだろうか。トラウマのせいでゲイになったボクサーが網膜剥離になったその後を描いたほうがゼロ年代っぽい気がするぜ。ブルジョアどもが1ランク降りてきてささやかな日常マンセーとかやめてほしいわ。ユルユルな人間関係でキミとボクの超克ですか。射精の機能を失ったわけでもあるまいし。いや、高校時代や網膜剥離で失ったと設定されているのか。もしくは失いかけていて(日常的な状況下での極限)それを補完するポストエヴァ症候群なわけだな。セカイ系バックラッシュかと思ったけど、牢屋から星を見るか泥を見るかだけなのかしら。泥まみれにはなりたくないからスイーツと。