「不幸だぁ〜〜〜っ、以上」(オタクっぽく)

原作未読で境界線上のホライゾンを見た。この咽かえるほどのオタオタしさ、アリである。オタっぷりが一定の水準を超えていて、何もかもがいちいち大袈裟wだからこそ良くも悪くも作品性とか作家性が宿っている。私は川上稔のそれほど良い読者とは言えないけど原作も読んでみたいと思えたのでいいアニメ化だと思います。
RPGっぽいゴチャゴチャした世界設定にゴチャゴチャしたキャラが騒いでいて賑やかで華やかで、ぼーっと見ているだけで楽しい。アクションシーンでキラキラしたテクノっぽい音楽が流れてきて、つまりここは踊るところであり特に理解するべき情報はないのだと判断して、途中からほとんどPV状態だったんだけどフィルムのハッタリが効いてるし声優のエクリチュールの抜けもいいし単純に物量で楽しめました。何が起こってるのか分からないけど会話の文脈では主人公の特権性も提示してあるし、掴みのある1話だった。
センスがいいとは言えないようなところもあるけど、フィルムに異世界感が(日本が舞台らしいけどw)きっちり定着してるのでそういう部分で見て損はしないであろうと。キャラデザもムチプリなのに可愛らしくて清潔感があるし、諸々の洋服のデザインのアレンジ具合とか普通にかっこいいと思ったwこのオタイリッシュ感、嫌いじゃないぜ。
足し算の美学というか、そういうことに対する自意識の希薄さとかもあって「過剰なくせに緩い」みたいな、なんか見ていて恥ずかしいという感覚ももちろんあるんですがそれを差っ引いても好みのフィルムである。