はぐれ勇者の鬼畜美学(エステティカ)? (HJ文庫 う)

はぐれ勇者の鬼畜美学(エステティカ)? (HJ文庫 う)

はぐれ勇者の鬼畜美学(エステティカ)? (HJ文庫)

はぐれ勇者の鬼畜美学(エステティカ)? (HJ文庫)

数あるラノベの中からなぜこれを。まさかアニメがよかったとでもいうのか。
前に1巻読んだときに「魔法科高校〜」にそっくりだったので2巻は運動会の話だなと冗談で言ったのですが、マジで校内ランキング戦の話だった。
けっこう意外だったのが前後編になってて、そういうのって売れてる作家とハードコア系の人たちの特権だと思ってましたが、さほど売れてもいなく、作家性がつよいわけでもないのにと失礼なことを思いましたが、レーベルの判断はよく分からぬ。
中身も生徒会と共闘とか1巻でダメ人間だった子が体張って敵を食い止めたり、意外にちゃんと燃え系少年漫画しててちょっと認識改め。肉食男子に翻弄されるヒロインたちというエロのサービスシーンがギャグにしか見えなくてそれが残念に思えるくらい。でも逆に言うとそれ以外ただの燃え系少年漫画なだけなので、「おお、すげえ」ってなるところが一つもない。強いて挙げるなら本編前の2行のポエムだけを載せているページがあってT-BOLANの歌詞っぽいなっていうくらい。たぶんあの2行に鬼畜美学を集約させているということなんだろうけど。しかし魔法科とはだいぶ方向性が違ってきましたね。この作品にはネット小説に多い願望充足的な自己愛がエロ以外にあんまりない。まあそうなるとネット小説たちの強烈、凶暴な自己愛ってのは一種の作家性なんだなと。

挿絵とか口絵見てて、アニメのキャラデザがキムタカだったら盤買ってたかもしれないと思った。ヒロインの衣装がCCっぽいってだけの連想ですが。